「MEO対策 費用 相場」で調べると、月3万円から10万円という数字がすぐ出てきます。ただ、その数字がどこから来たのかを書いている記事は、ほとんどありません。
この記事では、相場として出回っている数字を誰が言ったのかを付けて並べ直します。そのうえで、手元の見積書を「1ヶ月あたりの作業時間」に割り戻す方法をお伝えします。
先に立場を明かします。当社(しがみせ)のMEOは月額3,000円です。 これから紹介する記事のひとつは「月1万円以下は避けるべき」と書いています。その指摘は正しいので、なぜ3,000円で成立するのかを、作業時間と原価で説明します。
先に結論。MEOの「相場」に公的な統計は無い
MEO対策の費用について、国や業界団体が調べた統計はありません。総務省にも中小企業庁にも、この数字はありません。
いま「相場」として流通しているのは、MEO対策を売っている会社が、自社と周辺の価格帯をまとめたものです。嘘だという意味ではありません。ただ、価格を決める側が書いた数字だということは、知っておいてください。
3社が書いている数字を並べる
2026年9月4日時点で、検索結果の上位にある3本の記事を実際に読みました。数字はこうです。
| 書いている会社 | 初期費用 | 月額 |
|---|---|---|
| 株式会社ゼンリンデータコム | 3万〜5万円(無料の業者もあり) | 月額固定 2万〜8万円/成果報酬 日額500〜1,200円 |
| Goodrnp株式会社(uberall のブログ) | 記載なし | 1万〜3万円/3万〜7万円/7万〜15万円の3帯 |
| 株式会社アサンテック | 0〜5万円(低価格帯)/5万〜15万円(標準) | 1万〜2万円台/2.5万〜3.8万円/5万〜7万円以上 |
3本とも、出典を1つも示していません。 各社の経験と、周辺の他社を見て書いた数字だと考えるのが自然です。
数字自体は近いので、目安としては使えます。ただし「相場より高い/安い」という言い方には、根拠になる母集団がありません。
Googleに払う費用は0円
ここを先に確定させます。Googleビジネスプロフィールの利用料は無料です。 登録も、情報の更新も、写真の追加も、クチコミへの返信も、Googleへの支払いは発生しません。
つまりMEOの月額は、ほぼ全額が人件費です。 広告費でもツール利用料でもありません(順位計測ツールを使う会社は、その分が上乗せされます)。
これが分かると、見積書の見え方が変わります。月5万円という金額は、誰かが月に何時間か手を動かすことへの対価です。何時間なのかを聞けば、妥当かどうかは自分で判断できます。
価格帯ごとに、実際に何が入っているか
3本の中で、価格帯ごとの作業内容を書いていたのは Goodrnp株式会社の記事だけでした。そこに、当社が実際に作業してみて分かった「月あたりの回数」を足して整理します。
| 月額 | 含まれることが多い作業 | 月あたりの手の動き |
|---|---|---|
| 1万円未満 | 情報の維持、監視、レポート | 数十分 |
| 1万〜3万円 | 上記+基本設定の見直し、月次レポート | 1〜2時間 |
| 3万〜7万円 | 上記+投稿代行、クチコミ返信、写真追加 | 5〜10時間 |
| 7万円以上 | 上記+競合分析、戦略立案、複数店舗の管理 | 10時間以上 |
分かれ目は「毎月手が動く作業が入っているかどうか」です。
情報の維持と監視は、変更が無ければ手が動きません。一方、投稿代行やクチコミ返信は、毎月必ず誰かが文章を書きます。ここが入った瞬間に、月額は3万円台に上がります。
初期費用と最低契約期間は、月額とセットで見る
月額だけを比べると判断を誤ります。
初期費用が20万円で月額1万円の見積と、初期費用1万円で月額3万円の見積を、12ヶ月で比べます。前者は32万円、後者は37万円です。24ヶ月なら前者44万円、後者73万円で、逆転します。
最低契約期間と中途解約の条件も、同じ紙に書いてあるか確認してください。 「12ヶ月未満で解約した場合は残月数分を申し受けます」という条項は珍しくありません。当社も最低契約期間は12ヶ月で、中途解約は残月数の50%をいただきます。書いていない見積書があれば、その場で聞いてください。
「月1万円以下は危ない」は正しい。当社は月3,000円なので、先に答える
Goodrnp株式会社の記事に、こういう指摘があります。
現実的にGBPの投稿・口コミ管理・写真追加・レポート作成を毎月やって1万円は不可能
MEO対策の費用相場2026年版(Goodrnp株式会社)
この指摘は正しいです。 投稿を月4回書き、クチコミに返信し、写真を選んで追加し、レポートを作る。ここまでやると月5時間はかかります。月1万円なら時給2,000円です。人を雇っている会社では成立しません。
当社のMEOは月額3,000円(税別)です。上の基準では、避けるべき側に入ります。なので、中身を全部出します。
3,000円で毎月やっていること(作業時間0.5時間)
| 作業 | 内容 |
|---|---|
| 営業時間の反映 | 臨時休業、年末年始、営業時間の変更を反映する |
| 誤情報の監視 | 第三者からの「変更を提案」が反映されていないかを確認する |
| 表示状況のレポート | 月に何回表示され、何回電話がかかったかを月次で送る |
月あたりの作業時間は0.5時間です。 時給に直すと6,000円になります。この時給で回るように、作業の範囲を先に決めてあります。
初期費用の10,000円で、カテゴリ、営業時間、提供サービス、説明文、写真の登録と最適化を行います。手が重いのは初期だけで、そのあとは軽いという設計です。
原価は0円です。Googleへの支払いも、ツールの利用料もありません。
3,000円に入っていないもの
ここが安さの理由そのものです。
- 投稿代行(Googleビジネスプロフィールの投稿を書いて出す作業)
- クチコミ返信の下書き
- 写真撮影
- ホームページの記事執筆
この4つは入っていません。入れると毎月必ず手が動くので、3,000円では赤字になります。
投稿代行とクチコミ返信を足すと13,000円になる
当社では、投稿代行(月4回)を月5,000円、クチコミ返信の下書きを月5,000円のオプションとして受けています。
3,000円 + 5,000円 + 5,000円 = 13,000円。
Goodrnp株式会社が「1万円では不可能」と書いた作業を全部入れると、当社でも1万円を超えます。あの指摘は、当社の値付けとも一致しています。
逆に言えば、月1万円未満で「投稿もクチコミ返信も全部込み」と書かれた見積書があったら、どれかが自動化されているか、実際にはやっていないか、どちらかです。 そこを聞いてください。
クチコミへの返信は、テンプレートを回すと逆効果になります。詳しくはGoogleのクチコミへの返信の書き方に書きました。
見積書を、1ヶ月あたりの作業時間に割り戻す
ここからが、この記事の使い方です。
見積書に書かせる4つの項目
いま持っている見積書、あるいはこれから受け取る見積書に、この4つが書いてあるか確認してください。書いていなければ、聞けば答えてもらえます。
- 毎月やる作業と、その回数。 「投稿代行」ではなく「投稿代行 月4回」まで
- 1ヶ月あたりの想定作業時間
- Googleビジネスプロフィールのオーナー権限を、どちらが持つか
- 解約したときに、プロフィールと過去の投稿がどうなるか
3番目は特に大事です。オーナー権限は店側が持ってください。 業者が「メインのオーナー」になっている状態で解約すると、自分の店のプロフィールを触れなくなります。当社は「管理者」として入り、オーナーはお客様に持っていただいています。
月5万円なら、時給5,000円で10時間分
割り算をしてみます。
月5万円の見積で、時給5,000円の人が作業していると仮定すると、10時間分です。10時間で何をするのかを聞いてください。
投稿を月4回書くのに2時間、クチコミ返信に1時間、写真の選定と追加に1時間、レポート作成に1時間。ここまでで5時間です。残り5時間が何なのかに、答えがあるはずです。競合分析や戦略立案なら、その成果物が毎月届くはずです。
答えが返ってこない、あるいは「順位を上げるための施策です」で終わるなら、その5時間は存在しない可能性があります。
高い安いではなく、割り戻せるかどうかが判断基準です。
成果報酬型を選ぶ前に確認すること
「上位表示されたときだけ課金」という料金体系があります。日額500〜1,200円が相場だとゼンリンデータコムが書いています。
一見すると安全ですが、確認する点があります。
どのキーワードで何位なら課金されるのか
株式会社アサンテックの記事が、この点を具体的に指摘しています。「誰も検索しないキーワード」で1位を取っても課金は発生する、という問題です。
「大津市 カフェ」で3位になるのと、「大津市 ○○町 隠れ家 カフェ 静か」で1位になるのとでは、来店数がまったく違います。後者は競争相手がいないので、上位表示は簡単です。
契約前に、対象キーワードを自分で決めてください。 そして、そのキーワードが実際に検索されているかを確かめてください。
順位は測る場所で変わる
もうひとつ、順位そのものの性質です。Googleは検索順位の決まり方について、こう説明しています。
ローカル検索結果の表示順位は、主に関連性、距離、視認性の高さの組み合わせによって決まります
Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ローカル ランキングを改善する方法」
距離が入っています。 つまり、店の近くで検索した人と、隣の市から検索した人とでは、見える順位が違います。
「1位になりました」というレポートは、どこから測ったのかで意味が変わります。測定地点を確認してください。店の目の前から測れば、たいていの店は上位に出ます。
自分でやるなら、費用は0円。かかるのは時間
ここまで読んで「業者に頼まなくてもよさそうだ」と思った方へ。そのとおりです。
Googleビジネスプロフィールの操作に、専門の道具は要りません。当社が月0.5時間でやっていることを、そのまま書きます。
毎月やることは3つ
1. 営業時間を先に入れる
年末年始、お盆、臨時休業。予定が決まった時点で入れてください。 休みの日に来店されて閉まっていた、という体験はクチコミに残ります。管理画面の「営業時間」から「特別営業時間」で設定します。
2. 「オーナー未確認の変更」が入っていないか見る
Googleビジネスプロフィールは、店以外の人からも情報の修正を提案できます。閉業していないのに「閉業」と提案されることがあります。管理画面に通知が来るので、月に1回開いて確認してください。
3. 写真を1枚足す
新しいメニュー、季節の入れ替え、店内の様子。月1枚で構いません。 何もない月は飛ばしてください。
この3つで、月30分もかかりません。表示状況(何回見られ、何回電話がかかったか)は管理画面の「パフォーマンス」で見られます。
そもそも自分の店がGoogleマップに出ていない場合は、費用の前に確認することがあります。Googleマップに自分の店が出てこないときに確認することを先に読んでください。
まとめ
手元の見積書の月額を、月あたりの作業時間で割ってください。
時給が2,000円を切るなら、その作業は実際には行われていないか、自動化されています。時給が1万円を超えるなら、何にその時間を使うのかを聞いてください。
MEOの月額は、ほぼ全額が人件費です。人件費は時間で割れます。割り戻せる見積書を出す会社を選んでください。
ホームページ制作の費用にも、同じ構造の問題があります。店舗のホームページ制作費用の相場にまとめました。
出典
- ローカル ランキングを改善する方法(Google ビジネス プロフィール ヘルプ)
- MEO対策の費用相場はどれくらい? 会社選びのポイントについても解説(株式会社ゼンリンデータコム)
- MEO対策の費用相場2026年版|月1万円〜30万円の違いを徹底解説(Goodrnp株式会社)
- MEO対策の費用相場を徹底解説!失敗しない料金形態と会社比較(株式会社アサンテック)
競合3社の数値は2026年9月4日に各社の記事本文で確認しています。当社の作業時間・原価・料金は2026年9月4日時点の内容です。表示は全て税別です。
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