先月お願いして増えた口コミが、今日見たら無くなっている。通報された覚えもないし、Googleから連絡も来ていない。
この記事は、何が起きたのかを切り分けるためのものです。結論から書くと、消えた口コミが戻ることはほとんどありません。そのうえで、なぜ消えたのかには、店側の施策が引き金になっているパターンと、店には関係のないパターンがあります。
最後に、口コミが減ったことに気づくための記録のとり方を書きます。減っても通知は来ないので、記録しないと分かりません。
まず切り分ける
「口コミが消えた」には、性質の違う2つの状態が混ざっています。
投稿直後なら、まだ待つ段階
さっきお客さんに書いてもらった口コミが表示されない。これは審査の途中であることが多い。すぐ表示されることもあれば、数日かかることもあります。
1週間たっても出てこないなら、審査を通らなかったと考えた方がいい。投稿された文章にURLや電話番号が入っていた、宣伝のような文言が入っていた、投稿したアカウントが新しく作られたばかりだった、といったところが引っかかります。
前からあった口コミが減っているなら、別の話
こちらが本題です。表示されていたものが後から消えるのは、審査の遅れではありません。Googleの側で、後から判定がひっくり返ったということです。
以下は、この後者について書きます。
店が増やそうとした結果として消える
口コミが消えたという相談を受けると、その直前に店が何かをしていることが多い。順に書きます。
短期間に集中して増えた
ふだん月に1〜2件しか付かない店に、1週間で15件付く。これは自然な増え方ではないと判定されます。
キャンペーンを打って常連さんにまとめてお願いしたときに起きます。依頼そのものは違反ではないのに、集まり方が不自然だと落ちる。厄介なのは、落ちるのが投稿の瞬間ではなく、後からまとめて消える形になる点です。
店のWi-Fiと店の端末から投稿された
店のタブレットを渡して、その場で書いてもらう。あるいは店のWi-Fiにつないだお客さんのスマホから、続けて何件も投稿される。
同じ回線、同じ端末から短時間に複数の投稿が出ると、同一人物による自作自演と区別がつきません。書いた人は別々でも、機械から見える情報は同じです。
Googleのポリシーには、依頼時に「その場で評価を残したりクチコミを書いたりすることを要求または強要する行為」を禁止する条項があります(禁止および制限されているコンテンツ)。その場で書いてもらう運用は、ポリシー上も、フィルタ上も、両方から不利になります。
見返りを渡して集めた
割引、無料サービス、次回使えるクーポン。Googleのポリシーは、口コミと引き換えにインセンティブを提供する行為を禁止しています。
こちらは、集まり方の不自然さではなく、行為そのものが違反です。見つかれば消えます。
この3つに共通すること
いずれも、口コミを増やそうとして良かれと思ってやったことです。悪意はない。それでも結果は同じで、集めた分が消えます。
しかも、消えたあとに残るのは、増やす前より悪い状態です。件数が元に戻るだけでなく、依頼に応じてくれたお客さんの投稿が消えている。もう一度お願いしにくい。
違反にならない依頼のしかたはGoogleの口コミを増やす頼み方に書きました。
店のせいではない消え方
全部が店の施策のせいというわけではありません。どうにもならない消え方もあります。
投稿者が消した、アカウントが止まった
書いた本人が削除すれば消えます。また、投稿者のGoogleアカウントが削除されたり、ポリシー違反で停止されたりすると、その人が過去に書いた口コミが全部まとめて消えます。
スパム投稿を繰り返しているアカウントがまとめて停止されると、そのアカウントが書いた正当な口コミも道連れになります。あなたの店とは無関係のところで起きた話です。
違反報告が通った
誰かがその口コミを報告し、Googleが違反と判断した場合です。高い評価の口コミであっても、業者が書いたものだと判断されれば消えます。
Google側の不具合
まれに、広い範囲で口コミが一時的に見えなくなることがあります。この場合は数日で戻ります。同業の店を何軒か見て、どこも同じように減っているなら、これを疑ってください。
消えた口コミは戻るのか
期待させないように書きます。
店から申し立てる方法は無い
削除された口コミの復活を店側から申請する窓口は、用意されていません。削除された自分の投稿について再審査を求められるのは、書いた本人だけです。
店にできるのは、お客さんに「消えてしまったようなので、もう一度書いていただけませんか」と頼むことですが、これは勧めません。同じ人が同じ店に繰り返し投稿すると、また不自然な動きとして扱われます。
問い合わせるなら、何を書くか
それでもGoogleに問い合わせる場合は、ヘルプのお問い合わせ窓口か、コミュニティフォーラムを使います。
書くのは次の4つです。
- いつ、何件減ったか(記録があれば日付と件数)
- 消えた口コミの投稿者名と、内容の要旨(覚えている範囲で)
- その時期に店が行ったこと(キャンペーン、依頼、QRコードの設置など)を隠さずに書く
- 現在の件数と平均評価
3つ目を書くと不利になるように思えますが、隠すと話が進みません。そもそも、施策が原因なら回答は「ポリシーに基づく措置です」で終わります。それが分かるだけでも、次の打ち手が変わります。
正直に言えば、問い合わせて戻った例はほとんど聞きません。戻すことに時間を使うより、消えない集め方に切り替える方が早い。
減ったことに気づくには、記録がいる
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
口コミが減っても、店には何の通知も来ません。増えたときは通知が来るのに、減ったときは来ない。だから、気づくのはたいてい何週間も後です。「そういえば減ってる気がする」から始まって、何件から何件に減ったのかが誰にも分からない。
しがみせでは、Googleビジネスプロフィールの月額3,000円(税別)に月次の表示状況レポートを入れています。そこで毎月必ず記録しているのが、口コミの件数と平均評価です。順位でも表示回数でもなく、この2つを先に記録します。
理由は、後から取り返せない数字だからです。表示回数は管理画面に履歴が残りますが、口コミの件数は「今の値」しか見えません。先月何件だったかは、記録していなければ二度と分かりません。
自分でやる場合は、これで足ります。
- 月に1回、日付を決める(月初の営業日など)
- 自分の店をGoogle検索して、口コミの件数と平均評価を見る
- スマホのメモに「9/1 口コミ23件 4.2」と書く
1分で終わります。ただ、この1分を毎月続けるのは面倒です。実際、続かない。だから日付を決めて、カレンダーに繰り返しの予定として入れてしまうのが確実です。
半年続けると、増えた月と減った月が分かるようになります。そこで初めて、「先月やったことが効いたのか、裏目に出たのか」を判断できます。
まとめ
まず、今日の口コミ件数と平均評価をメモしてください。消えたものは戻りませんが、次に何かが起きたときに、いつ何件減ったのかが分かります。
そのうえで、集め方を見直してください。違反にならない頼み方はGoogleの口コミを増やす頼み方に書きました。
